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放送終了後に見えたキーアイテム『おかえりモネ』紅白でモネが奏で始めた「未来」2022.1.15

「『おかえりモネ』についてはもう書かないだろう」というくらいの強い思いで、総括記事を投稿して一ヶ月以上が経った今。またキーボードを叩いている。

昨年末の紅白歌合戦。主題歌を務めていたBUMP OF CHICKEN(以後”バンプ”)の出演、モネと菅波が審査員というだけでも、湧いていた私だったが、その後、発表された『おかえりモネ』の皆が出演するコーナーがあると聞いた私は、放送当日いてもたってもいられなかった。だが、今年の紅白は、その他にも見どころがたっぷりだった。本旨とはズレるのでサラッと書くが、

・独自の世界観を持つYOASOBIが、出演者に囲まれて歌う『ツバメ』そして大勢を率いて歌った魂の叫び『群青』

・推しである上白石萌音の初紅白

・日向坂46の白い衣装が途中でカラフルになる演出

東京五輪開会式で待望論が挙がっていたマツケンサンバの実現

・司会の川口春奈のサバサバテキパキ進行VSなんとかしてふざけたい大泉洋

・昨年末で卒業の生田絵梨花の卒業式となった乃木坂46の『きっかけ』

・「実家は東京国際フォーラム」藤井風のサプライズ登場

・ラストのMISIA&藤井風の『Higher Love』

などなど、紅白歌合戦だけで一記事書けるくらい、歴代トップの満足感だった(視聴率や悪いニュースなぞ知らぬ!)

個人的に一番良かったのは水森かおりいい日旅立ち』だった。あれは思い切り笑顔になった。

www.nhk.or.jp

モネたちが再び奏で始めた”未来”

自分で言いながら、とてつもなく脱線してしまったが、そんなそんなで『おかえりモネ』コーナーを完全に忘れていた私だが、今回ブログをまた書こうと思ったのは、このコーナーに感動したからだ。私自身が、コーナーをやると聞いて想像していたのは、2013年紅白歌合戦での『あまちゃん』特別編のような、ステージ&映像でのドラマ演出だった。当時は『あまちゃん』にとてもハマっており、未だに当時の印象が根強く頭に残っている。

www.nhk-ondemand.jp

(NHKオンデマンドで観れるとは思わなかった...すごいなNHK)

まぁ完全にこういう形だと思い込んでいたのだが、始まったのは映像。少し残念には思いながらも、「よく考えたらモネも菅波も審査員じゃないか...そりゃ無理だよな。あとコロナもあるからな...」と、うだうだ言いながら、画面を注視していた。

映像は震災から10年の気仙沼。清原のナレーションでドラマではなく現実の気仙沼の”モネ”が紹介された。東日本大震災を背景の一つとするドラマである事を忘れるほどの素晴らしい作品であったが、そのバックグラウンドには確かに今生きる人々、あの時の記憶がある。それをしっかりくみ取る演出に、制作陣の強い思いを感じ、改めて尊敬の意を持たざるを得なかった。

その後はバンプの代表曲『天体観測』で焦らされる。正直なところ、ここまでの紅白でかなり体力を消耗していたので少し休憩と言う意味でもありがたい時間であった。

そして、始まったのは10年越しの3月12日(号泣)

何回言うんだという感じだが、私は『あまちゃん』の時のようなドタバタした日常の一幕が、紅白のSP版として繰り広げられるものだと思っていた。思っていた。だから、速攻、泣いた。不意打ちの最終回後。不意打ちの本当の最終回。不意打ちの皆の未来。あまりにも突然の出来事に、「録画してて良かった~」と心底思った。

『おかえりモネ』の中で”音楽”はとても重要な存在だ。以前の総括記事でも書いたが、音楽の存在自体が、この作品のメッセージを体現しているとも言え、モネにとっては好きなものでありながら痛みの象徴でもあった。そんな音楽は、最終回で、彼女がサックスケースを開けたことで、3月11日で止まっていた鳴りを再び始めた。だが、久しぶりに出した音は、「奏でる」というものではなく、まだリハビリを始めたような音だった。

だからこそ、突然始まったライブ、楽しそうに曲を「奏でる」モネに泣くしかなかった。ようやくここに辿り着いたかとそう思った。演奏するモネの恰好は父、耕治を彷彿とさせる白いスーツに白いハット。これがまず泣く。輪になって楽器を吹く幼馴染、特に未知に亮がオシャレな恰好で「楽しそうだな!おい!!(泣)」であった。そして、よく考えて見れば演奏をしている姿は、回想におけるモネの中学時代のあの一回だけ。私はあの頃の音楽を楽しんでいるモネの表情が好きで、もう一度見たいと感じていたため、その願いが叶った。

このシーン、1分弱ほどしかないのに、色々想像が膨らむ。モネたちの後ろで演奏する制服の子たちは、母校の後輩だろうか。だとしたらモネが立ち上げた吹奏楽部は、まだ続いてるのか(泣) そして、明日美もいるという事は、盆か正月かいつだろう(泣) 後ろのどう見たってプロのミュージシャンの方々は、「外から来る人も拒まない」というメッセージを踏んでいるのだろうか(泣)(それはあまりに飛躍しているぞ)とか、全120回を見てきた人にとっては、あまりにも贅沢な、大満足の1分間だったように思う。

『おかえりモネ』を彩ったもう一つの”音楽”

忘れてはいけないが、これは紅白歌合戦。モネたちによる『なないろ』が演奏され、それに続き気仙沼の海からバンプが『なないろ』を奏でた。私のブログではさんざん、歌詞分析みたいな事をしているのに、この曲の歌詞に紅白で初めてじっくり向き合う事になったのは反省だ。歌詞がとにかく秀逸。

私はついつい置いてけぼりにしがちなのだが、このドラマにおいて大事な要素の一つである「天気」にまつわる表現を用いて、心情のグラデーションが優しく表されている。

昨夜の雨の事なんか 覚えていないようなお日様を

昨夜出来た水たまりが映して キラキラ キラキラ 息をしている

治らない古い傷は 無かったかのように隠す お日様が

昼間の星と同じだね 本当はキラキラ キラキラ この街中に

過去にあった悪い事も、見えないだけで、思い出す機会がないだけで、確かに心には残ってる。それは無かったことにはならないし、自分と周りとの間に出来た壁はなくならない。でも前に進める。それを皆が分かって寄り添い合えれば。

作中終盤でもそれを表す描写はあった。亮は父である、信次に「昔のように船に乗って欲しい」と頼むが、信次は「元に戻る事だけが良い事だとは思わない。元に戻ろうとするから止まってしまう。」と言い、”船にはもう乗らない”という選択をした。

『おかえりモネ』はそういった事を教えてくれたが、この歌詞は、「皆、多かれ少なかれ何かしらの事情を抱えている」という事を気付かせてくれるような歌詞で、ハッとさせられる。つい最近、夜の空は「真っ暗」なんじゃなくて、昼の空が暗くなっただけなんだなぁと思ったばかり。視点を少し変えるだけで見える世界は変わる。

歯磨きして顔洗って着替えたら いつもと同じ足で出かけようぜ

相変わらずの猫背でもいいよ 僕が僕を笑えるから

二番はOPでも流れなかったため、歌詞もほぼ初見だった。でもこの歌詞がとても爽やかで、かつ力強く感じた。どんなものを背負っていても、どんな痛みがあっても、どれだけ自分に自信が無くとも、自分を信じる事で歩き出せる。「猫背は良くないから直した方が良いよ」と友人に言った自分を叱りたい。そんな事よりも「自分を信じてあげて」そう言うべきだとそう思った。それが誰かの「痛み」に寄り添うという事なのだろう。

 

なないろ

なないろ

  • provided courtesy of iTunes

 

公式SNSで見えたキーアイテム「電話」

そんなこんなで存分に楽しんだ紅白歌合戦を終え、2022年。1月。

『おかえりモネ』も過去の朝ドラの例から漏れず、公式TwitterInstagramが14日に閉鎖。公式サイトは31日にクローズされる。そのため、私は最後に写真を保存しようとTwitterを遡っていたのだが、ある事に気づいた。数多くある、場面写真の中でも特筆してある写真が多いのだ。それはモネがスマートフォンを耳に当てている写真、つまり「電話」をしている場面写真だ。

【第2週】
5/27 遭難して朝岡に助けを求める電話
5/27 遭難して圭輔くんの体調が悪くなり菅波に電話
【第12週】
8/2 東北への台風接近を家族に伝える電話
8/2 菜津の祖父の熱中症を診断し大事に至らなかったと菅波に感謝を伝える電話
8/3 龍己に台風の件で「モネのおかげでみんな助かったよ」と伝えられた電話
【第14週】
8/16 中継キャスターを任せられサヤカに相談する電話
【第15週】
8/27 「亮が船に戻っていない」と亜哉子からの夜中の電話
【第16週】
8/31 亮の事で、水族館デート出来なくなった事を菅波に謝る電話
【第17週】
9/8 付き合い始めたものの仕事で会えないため、仕方なくの菅波との電話
9/10 会えない期間が重なりすれ違った思いを合わせようと菅波に「15分だけ会おう」言われた電話
【第18週】
9/13 車いすランナー鮫島の選考レース当日のオフィスでの電話
9/13 夜中の「おはよう」菅波から「東京へ行きます」の電話
9/15 台風の報道の仕方に悩み同じ"資格"を持つプロの菅波に意見を仰ぐ電話
9/16 台風について「家の裏山に川ができた」という視聴者のおばあちゃんからの局への電話
9/16母の民宿再開への思いを聞く電話
【第19週】
9/20台風後の実家の被害について明日美からの電話
【第20週】
9/30「自分がいなかった時間を埋めるのは、しんどいけど案外おもしろい」と菅波との電話
【第21週】
10/7 未知や家族の痛みを知りどうしていいか分からず悩みを菅波に吐露する電話
【第22週】
10/11 モネの家族に挨拶しに行く事になり「助けて下さい」と菅波に頼まれる電話
10/12 仕事で悩みサヤカへの相談の電話
10/14 亮の船が戻らないと漁協からの電話
10/14亮の船が戻らず何か出来ることはないかと取り乱すモネを諭す朝岡との電話

(公式Twitterにてモネが「電話」をする場面写真があった投稿をまとめてみた。写真は著作権上の問題で控えます)

数えると22枚ものスマホ(もしくは受話器)を耳に当てる清原果耶の写真があることになる。「マニアックなフェチかよ...」とツッコみたくなるが、このドラマの事だ。おそらく演出上、「電話」はキーアイテムだったという事ではないだろうか。

以前書いた総括記事の中で、「聞く」事の大切さと、距離の否定を述べた。「電話」はその二つを印象付けるアイテムとして描かれたのではないだろうか。

モネと菅波は、東京と登米、仙台と東京というように作中何度も離れた。必ずそばに、横にいたという訳ではなかった。だが、最終的には「一緒に2人の未来を考える事」が”一緒にいる”ことだと結論付け、共に歩んでいく事を二人で決めることが出来た。それが表すのは、距離など関係ないという事であり、それを実現できたのは作中終盤で特に多かった二人の「電話」があってだと思う。そして様々な人との間で大事にしたのが、「聞く」事であり、「伝える」事だったという事も「電話」が表している気がする。

コロナ禍で、リモートが普通になった世界で、対面以外のコミュニケーションのあり方はより重みを増している。私が今も紡いでいる文字でのコミュニケーションは早くて手軽だ。だが、人の声を聞く、話すという行為は特別だと思う。文字にはない安心感と、心の温かさがある。

総括記事を最後にしようと思っていたが、今回も書いてしまった。だがそれは『おかえりモネ』という作品はそれほど魅力的な作品だという事を示している。モネも清原果耶も作品も、そこにあるメッセージも、関わる全てが”繊細で力強い”

私もこれから先そんなしなやかな人間になりたい。そして『おかえりモネ』の世界はこれからも続いていくのだと感じた良い年末年始であった。

 

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