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ドラマ「3年A組 今から皆さんは人質です」最終回を終えて~ドラマが伝えたメッセージとは~

皆さん、少しご無沙汰ですが、みぞ!です。さて、昨夜、日本テレビ系列で日曜22時30分から放送されてきたドラマ「3年A組」が最終回を迎えました。

私も推している女優さんが何人も出ているので、内容というより役者さん目当てで毎週見させて頂きました。

若手俳優・女優をモブキャラにしないドラマ

このドラマは、いわゆる”学園モノ”と呼ばれる、若手の俳優さん女優さんが多く出演するようなドラマ。近年は、私の体感では減ってきているイメージのドラマのカテゴリーですが、GTOやごくせん、古くは金八先生などファンの方が多いドラマが頭の中にすぐに浮かびます。近年減ってきていると言いましたが、学校を主な舞台として繰り広げられるお話自体は、ラブコメというカテゴリーでよく見ますよね。私も、浜辺美波さんと竹内涼真さんW主演で話題だった「センセイ君主」観に行きましたし、今月も上白石萌音さん出演の「L♡DK」をファンなので楽しみにしています(笑)

そんな学園モノ。全員がドラマの中で活躍出来るわけではなく、「一話に一人フィーチャーされる」という場合が多く、ドラマによれば、「クラスの中で決められたグループ(ex.野球部,合唱部)だけが活躍する」場合もあり、いわばクローズアップされないクラスメイトは、モブキャラな訳です。まぁ仕事をもらえるだけ役者にとってはいいかもしれませんが、そこで存在感を発揮するというのは難しく、後に人気になってから「この子このドラマ出てたんだ!!」なんて感じで言われることが多いと思います。

ですが、3年A組に関しては、少し違った印象を受けました。もちろん各回、「景山澪奈はなぜ死んだのか?」という本筋に従い、一人の生徒がフィーチャーされるという構成でドラマは進みました。しかし、「爆弾」「監禁状態」など普通の学園ものにはない、恐怖感、絶望感といった点で、フィーチャーされていない役者さんも各々、自分の持ち味を出して表現していて、空間としてとても贅沢な印象でした。まるで映画のよう。そしてセリフのない演技だけでなく、セリフ自体もまばらに生徒全員が一言を話すようになっていたんじゃないかなとも思います。

その甲斐あってか「この女の子誰??」や「この子あのドラマに出てた子か!!」など、役者さん一人一人がしっかりと存在感をアピールすることができたんじゃないかなぁ...(個人的には1年前から推していた森七菜さんの演技の自然さに感動し、可愛さが世間にバレたことが一番思い出に残りました(笑))

 

攻めた演出や構成が結果的に若者をドラマに引き込んだ(?)

このドラマは、先ほども言いましたが、上白石萌歌さん演じる景山澪奈の死の真相を基本軸として、『先生が問題を出す→生徒が考える(回想シーンなどが入る)→回答(先生の指導タイム)』という構成でドラマが進みました。特に反響を呼んだのが、回答タイム。菅田将暉さん演じる柊が、生徒に投げかける心の叫び、訴えが胸が詰まるような緊迫感を呼びました。胸ぐらをつかみ訴えかけたり、生徒を突き飛ばしたり、暴力的な面も避けることなく盛り込んだのも、緊迫感をさらに演出したのだと思います。ですが、これらのシーンは今の時代、とっても微妙なところで、TV局としては避けるところ。私の親も「これは見てて気分が悪い」と言ってて、抵抗感がある人が多くて、正直私も「ここまでやっちゃうと皆見なくなるんじゃないのか...?」とも思ってました。

さらに自分が気になったのはスピード感。30分の深夜ドラマでやるような内容と言われればそうなので、それを毎週1時間夜の22時にやるのはどうなのかな、、とか、『謎が謎を呼ぶ』とはこの事。毎回、新しい謎がわき出る展開。まるで、迷路をさまよいながらパズルをするような難解さで、「これは途中から見れないぞ...」とか「謎がややこしすぎて脱落者多そう...」と思っていました。

 

しかし、終わってみれば、視聴率は10%前半で最終回は15%を超える大健闘。さらに最終回後のHuluでのエピローグ配信では、あまりの人気にサーバーダウン、、

 

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「Let's Think...」という決め言葉がこのドラマの全て

ではなぜ、3年A組はこれほど視聴者を獲得して有終の美を迎えられたのか!?

私もいろいろ最終回を終えて考えてみたのですが、このドラマ、「学園モノ」であることも、SNSを大々的に取り入れていることも、若手俳優・女優さんを大勢起用したことも、教師役を菅田将暉さんが演じたことも、ドラマが謎解き展開にこだわったのも、センセーショナルな場面があったのも全て「若者に伝えたい」という一点に目的を絞ったが故のことだったんじゃないのかと。

教師役を菅田将暉さんが演じ、若手俳優女優さんを起用することで、まず若者に興味を持ってもらう。地上波のドラマにはあまりないセンセーショナルな要素を入れることで、若者をドラマに招き入れる。そして構成的な中だるみを演技一本で補ってしまおう!という粋な方針に私含め若者は引き込まれたんじゃないでしょうか、、。なので元々、万人受けすることを狙いにしてない!(笑)すごいよ!!このドラマ賭けたんですよ!!(若者のTV離れとか言われてるのに!!)

 

ではそうでもしてどんなメッセージを伝えたかったのか?

ドラマ上ではマインドボイスという存在でSNSが取り入れられ、不特定多数の人間が柊先生の計画・事件についてコメントするという演出が毎回、しつこいほどに取り入れられていました。一方、ドラマを観る視聴者も同時にTwitterを中心にSNSにおいてドラマの考察など感想をつぶやき盛り上がりました。

最終回にして、番組中盤から後半にかけて、柊先生がマインドボイスを通じて事件の真相を打ち明けます。長ゼリフで演技力も求められるシーンでしたが、さすが菅田くん。圧巻でした。このシーンで明らかになったのは「景山澪奈の死の真相は自殺。だが、事件の黒幕は、景山を死に追いやったのはSNS」ということでした。私はここで、「あぁぁ...やられた....脚本めっちゃ素晴らしいな」って思ったんです。

物語初め、柊先生は「景山を死に追いやった者を明らかにする」と言います。なので視聴者は「誰が殺したんだ??」と物語とともに、謎解き、考察をするようになります。

『自分は○○が犯人だと思う!!』

『フェイク動画はあいつが依頼したんだよ、、多分。』

『萌歌ちゃん(景山澪奈)生きてる説あるんじゃない...?』

などSNSを通じて私も皆つぶやいたんです。だけど景山澪奈は結局自殺だった。だから、ある意味、景山澪奈の死の真相も、柊先生が立てこもって授業をしたのも視聴者(ドラマの中でも、現実上でも)をここまで引っ張ってくるためのものだったんじゃないかなと思います私は。

 

『景山澪奈は自殺』なんて言葉で言えばそこまで。でもそうじゃない。けど、どうやったら自分のメッセージを聞いてくれるんだ?「ドラマのような事件」「暴力や死」「授業と称した謎解き」そんな要素があれば、興味を持つんじゃないのか。そうすれば皆SNSで意見を発信するのではないか?そこで初めて自分のメッセージが伝えられる。

 

きっと、柊先生も、またドラマ制作陣もこう思い、この計画(ドラマ)を実行したんだと思います。

 

このドラマが、柊先生が伝えたかったのは、これまでの謎解き考察みたいな複雑なことではなく、単純明快に、

『SNS(無責任な悪意に満ちた言葉)は人の命を十分に奪える』

『自らの力でthinkし(考え)、もっと必死に生きろ』

『明日への活力は、他者への憎悪ではなく、未来への純粋な希望だ』

この二点だったと思います。謎解き展開でSNSが盛り上がりドラマも盛り上がり、十分引きつけ、共感性を高めた上で、シンプルなメッセージを印象的に伝える。アッパレです。

 

最後に...

ここまで読んでくれてありがとうございました(笑)長くなってしまった(私、文章いくらでも書ける人なので、かなり分量書いちゃいました...テへ

それだけ、最終回でしっかり納得できる良きドラマだったということを言いたいのです。私は、ゆるいドラマや、恋愛ドラマが好きな人なので、途中見るのやめようかしらと思ったこともありました。だけど最終回まで一貫と変わらないスタンスほんと素晴らしかった!!

このドラマをきっかけにして一つでも多くSNSで「死ね」「消えろ」などの言葉がなくなればいいですね...!!

また次の記事でお会いしましょうっっ!!!!

したっけ~~!!

 

 

 

(あとがき)

ちなみにドラマ最中私は、「萌歌ちゃんかわいい...」「森七菜かわいい...」「永野芽郁ちゃんかわいい...」が感想のほとんどでした笑笑

椎名桔平さんと大友康平さんがかっこよかった。うん。

あと....このドラマ枠でHulu使うのはそろそろやめませぬか日テレさん...